【後編】ドイツ育ちの帰国子女が新卒No.1を全制覇する話
今回は、GMOアドパートナーズの連結会社 GMO NIKKOでアートディレクターとして活躍する増谷さんにお話を聞きました。今回は前編に続き、増谷さんインタビューの後編「入社から今後の展望まで」をお届けしたいと思います。
入社して感じた心境の変化
ー増谷さんが所属するクリエイティブ部はどんな雰囲気ですか?
先輩たちは、とにかく優しくて面白いです。クリエイターと聞くと、少し自分よがりなイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれませんが、クライアントの要望にいかに答えるかを真剣に面白く考えられるメンバーが揃っています。実際に一緒に働くと「どこからそんなアイディアが?」と感動する毎日です。
ー入社して1番驚いたことや大きな変化はありましたか?
はい。ずっと私を支えてくれた”絵”を描かなくなったことが私の中で一番大きな変化かなと思います。
誤解をしてほしくないのですが、決して「時間がないから」ではないです。
アイデンティティだった”絵”は今では言葉だったり、提案書類だったり、デザインだったりに変わっていて、それは自身をアピールできる表現方法が入社してから増えたからだと思います。
ドイツの芸術学校で学んだ型にハマらない、自由な考え方・発想力は、”普通はそこまでしない”ようなアイデア探しをする行動力に繋がっています。頭の中を整理するために白いノートにまとめていた習慣は、調査・分析した取り組みをデザインや資料化することに活かされていて「目の付け所が違うね!」や「その発想はなかった!」と言ってもらえることもありました。
実際の企画で活かされている所を見ると、認めてもらえている気がして嬉しかったです。そこから自分の価値を見い出すことができました。
今まで私が絵に求めていた「承認欲求」や「存在意義」を今は周囲と仕事が満たしてくれている状態なんです。過去の経験がすべて仕事に繋がっていて、すごく楽しいです。
ー社会人になって困ったことはありましたか?
そうですね。困ったことはたくさんありすぎて、ぱっと思いつきません(笑)。しかし、コツコツと苦手なこととも向き合っているから、今も楽しく仕事ができているんだと思います。そう思うとそこまで大きな問題は起きていないのかもしれません。GMOインターネットグループが大切にしているマインドのスピリットベンチャー宣言の一説「私たちには、自らが解決できる問題しか起こらない。」ですね!
ー学生時代こんなことやっておけばよかったと思うことはありますか?
ないです!作品制作と真剣に向き合って、学生時代にできる失敗は全部しました。全部いい経験ですし、それ以上にやっておけばよかった事はこれからもできることだと思っています。
この記事を読んでいる学生さんがいれば、たくさんチャレンジして失敗して、学ぶことが何より大切だと思います。社会人になると責任感もあり失敗を恐れがちなので(笑)!
ーチャレンジ精神!すごく大事ですよね。お話を聞いていると増谷さんはすごくアクティブな方だなと感じたのですが、疲れた時のリフレッシュ方法があれば教えていただきたいです
友達とボードゲームやオンラインゲームをして遊ぶことが一番リフレッシュできますね。休日は寝ずに次の日の昼までやっていることもあります(笑)。業界が違う者同士で集まるので、仕事に繋がるような新しいヒントやインプットもあったり、とても楽しく刺激をもらっています。
ー入社してから一番嬉しかったエピソード教えてください
自分に少し自信がついてきたことです。GMO NIKKOは成功体験を味わわせてくれる場面をたくさん作ってくれます。
GMOアドパートナーズでは、入社後3つの新卒研修が用意されています。GMOインターネットグループの研修、GMOアドパートナーズ連結の「ともにつくろう研修」、GTB(※)というGMOインターネットグループのエンジニア・クリエイターの対象とした研修です。
そして、すべての新卒研修内でグループワークのプログラムがあり、それぞれでNo.1を決定しています。学生時代、何も出来なかった私がこれらすべての研修でNo.1を獲得しました。
その後、GMOアドパートナーズ連結会社に所属する新卒から最も成長した新卒No.1を決めるコンテストGRA(Growth Rookie Award)ではクリエイティブ部門でNo.1を取りました。さらに、職種別の賞だけではなく、営業やコンサルタント、エンジニア、クリエイター全職種を交えた全体の大賞までいただくことができました。
未だに自分が一番驚いています。本当に周りの方の手厚いサポートがあったおかげです。これらの成功体験のおかげで少しは自分に自信が持てるようになったと思います。
GRAを振り返って
ーGRA(Growth Rookie Award)2022の大賞受賞おめでとうございます!いつからGRAを意識していましたか?
GRA本番の半年前からだったと思います。過去にクリエイティブ部署が大賞を受賞したことがなかったので、正直最初は少し諦め気味でした。せめて見ている人が楽しんでくれるようなプレゼンにしようと思いながら、業務に励んでいました。
ーGRAの思い出を教えてください
私は本当は極度のあがり症なんです......。GRAは、全パートナーの前で新卒メンバーがプレゼンテーションをおこない、視聴者投票により受賞者が決定します。
あがり症なことを周りに隠して、今までプレゼンテーションも避けてきたのでこれが人生で初めてのプレゼンテーションでした。最初はモニターの横に立つだけで震えてしまい、何度も諦めかけました。
ただ、今後の業務のためにも苦手を克服しなければいけない!と決心をして、自分が喋っている様子を録画・録音し、本番環境に家の設備を合わせて何百回も練習しました。当日着る予定の服を3日前から着てみたり(笑)。
同期にも何度も練習に付き合ってもらいました。そのおかげでプレゼンもうまく行き、このような結果を出すことができました。自分のコンプレックスを解消する方法を知ることができたので、すごくいい経験になりました。
ーGRAの大賞を受賞されて率直な感想を教えてください
驚きが隠せませんでした!名前を呼ばれた時は、脳が処理できず、一瞬自分の名前を忘れました(笑)。
受賞してから自分に対しての考え方が変わったんです。今までは良い結果を残しても運がよかっただけ、奇跡が起きただけ、だから自分に満足してはいけないと考えていました。でも、今回は周りの方がすごく応援してくれたり、喜んでくれたり。そして一緒に切磋琢磨した同期にも祝福してもらい、No.1を全制覇した自分自身の努力に自信をもつ事ができました。今までずっとお世話になってきたバディの先輩やメンバーに少しは恩返しができたと思えて、とても嬉しかったです。
活躍の秘訣とキャリアビジョン
ー入社直後はなかなか活躍できていなかったとGRAで話されていましたが......
はい、入社直後は提案資料も8割直されてしまって。なぜこうなってしまったのかまずは原因分析から始めました。分析していく中で、生活者が面白いと思うものと、私が思う面白いが違うからだと気がつきました。育った環境による感覚のズレが生じてしまっていたんです......。でも過去の経験や環境を今から変えることはできませんよね。とても落ち込みましたが、こんなどうしようもないことで諦めたくない!と思いました。
考え抜いた結果、感覚のズレは徹底的に生活者や案件自体を、調査・分析すればいい!ということにたどり着きました。たとえば、コスメ案件では、実際の客層や陳列の現状を知るため、3日で10店舗以上のドラッグストアを周り店員への聞き込み・競合商品の配置を把握した結果、ターゲットに合わせた施策を打つことができました。
ー新卒パートナー(社員)が参加する3つの研修すべてでNo.1を獲得して、さらに「GRA(Growth Rookie Award)2022」の大賞を受賞された増谷さん。ご自身で要因はなんだったと感じますか?
これはずばり自己分析が出来ていたことです!
自分が何が得意で、何が苦手か、その苦手なものは食わず嫌いなのか、本当に苦手なのかなど、しっかり自分を知ることが出来ていたからだと思います。
あとはクリエイターだったから、という理由が一番大きいと思います。クリエイターって何かを作る力ではなくて、誰かを喜ばせたいという気持ちが根本にあると思うんです。クリエイターだからこそ、自己満足で終わるのではなく、これを見た人が楽しいか?という相手視点を持ってプレゼンテーションをすることが出来たので、多くの方に選んでいただけたのかと思います。
ー新人賞も終えて、今の仕事のモチベーションを教えてください
エレベーターや社内を歩いているだけで「GRAおめでとうございます!」と声をかけてもらえるようになりました。投票の際に皆さんから300件近くのコメントをいただいたのですが、落ち込みそうになった時はそのメッセージを見て元気を出しています。
ここまで輝かせてもらえたんだから、ここで止まるのはもったいない!というモチベーションで新たな領域にこれからもチャレンジしていきたいです。
ー今後のキャリアビジョンや目標を教えてください
GMO NIKKOで1番のアートディクターになるのはもちろんですが、社外の賞もたくさん受賞していきたいです。
そして、GMOインターネットグループ全体のクリエイティブの価値をあげていきたいと思っています。これからも頑張ります!
インタビュー後編、「【後編】ドイツ育ちの帰国子女が新卒No.1を全制覇する話」をお読みいただきありがとうございました。
今回は入社後に感じたこと、GRA大賞を受賞した時のエピソードをお届けしました。前編はこちらをご覧ください。