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大量のトラフィックからデータを分析する、機械学習エンジニアの魅力とは?

GMOアドマーケティングでは「私たちはインターネットを通じて生活者、メディア、広告主、関わるすべての人が豊かになる世界を目指します」をミッションとして掲げ、さまざまな事業を展開しています。
このミッションを叶えるため、「AkaNe」「ReeMo」「TAXEL」などアドテクノロジーを駆使した自社プロダクトを開発・提供しています。

今回はGMOアドマーケティングで機械学習エンジニアとして活躍する、須田山さんにお話を聞きました。

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【プロフィール】須田山 強真(すだやま しいま)
GMOアドマーケティング株式会社 開発本部 開発部 
2018年4月GMOアドマーケティングに新卒入社。
現在は機械学習を用いながら、自社プロダクト「ReeMo」の広告配信システムの開発を担当しています。


機械学習エンジニアの仕事について

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ー機械学習エンジニアのお仕事について教えてください。

私は、GMOアドマーケティングの主力サービスである、コンテンツ集客型広告配信プラットフォーム「ReeMo」の広告配信周りを担当しています。
ReeMoの広告配信システムでは、広告主がメディアに「いくらで入札するべきか」を機械学習モデルで予測しています。

「広告を掲載して収益を上げていきたいメディア」と「広告を出稿して認知を広げていきたい広告主」、両者にとってメリットのあるサービスとしてReeMoを育てていくことが私たちのミッションです。


ーどんな方と一緒に仕事することが多いですか?

チームメンバーはもちろん、ディレクターチームとも関わることが多いです。営業や広告運用時に発生した開発案件をディレクターチームが取りまとめてくれるのでそこで出てきた依頼を私たちが対応しています。

また、GMOインターネッグループ 次世代システム研究室(※)のメンバーと一緒に仕事することも多くあります。次世代システム研究室のメンバーには、ReeMo入札時の適正価格を出すために、広告のクリック率を予測する部分を手伝っていただいています。

※GMOインターネットグループ 次世代システム研究室とは、GMOインターネッグループのさまざまなプロジェクトに参画し、先端技術の研究開発やシステム開発をおこなっているスペシャリストチームです。


ーGMOインターネットグループのメンバーとも一緒に仕事しているんですね!

はい。毎週木曜日に定例MTGを実施しているのですが、GMOインターネットグループの次世代研究室から3人、GMOアドマーケティングから6~7人参加し、毎週10人規模でMTGをしています。

GMOインターネットグループの中でも特に優秀なスペシャリスト集団のサポートを受けながら、入札の仕組みや価格の予測精度の改善に取り組んでいます。

ー須田山さんが主に担当している業務について詳しく教えてください。

ReeMoをより良いプロダクトに成長させるため、広告のクリック率とコンバージョン率を日々追っています。

広告のクリック率を予測するモデルを次世代システム研究室で開発しており、そこで開発されたモデルを実際に配信できる状態でアプリケーションに組み込むところを私が担当しています。

広告のコンバージョン率を予測するモデルに関しては、自分も開発にたずさわっており「広告をクリックしたユーザーがどのくらいの確率で商品購入などのアクションにいたるのか」などを見積もっています。


ー社内からはどのような依頼が多いですか?

ReeMoを新しいSSP(※)に接続して広告を配信する際に、新しい配信先であっても広告の効果が合うようなロジックにチューニングする業務も担当しました。
もともとReeMoの配信先はWeb面が多かったのですが、最近はSSPの接続先も増え、アプリ面への配信も出てきたので、アプリ配信時に利用できる情報を用いて、入札価格を決定する開発もおこないました。

※SSP(Supply-Side Platform)は広告枠を提供しているメディア側にとって収益を最大化するためのツールです。


就職活動について

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ー学生時代はどんなことに興味がありましたか?

学生時代からデータ分析に関心があり、自分を含めた様々なユーザーが日常生活の中で目にしている広告について、どのような仕組みで配信されているのか興味を持っていました。

学生の時からインターネットが盛り上がってきているのを日々感じていたので、Webサーバーを立てて趣味のウェブサイトを作り、広告を掲載したことがありました。この頃から広告がどのようなロジックで配信されているのか興味を持ち、自分で調べたりしていました。


ー学生時代からGMOインターネットグループを知っていたんですか?

はい。先ほどお話した、趣味で使っていたWebサーバーのドメインは、GMOインターネットグループが提供するドメイン取得サービスを使っていました。


ーそうだったんですね!GMOアドマーケティングについてはどこで知りましたか?

学生時代の経験を活かせる環境がないか探していくと、インターネット広告業界にたどりつきました。

広告を掲載するメディア、広告を出稿するクライアント、広告を見ているユーザー、3者にとってよい状況をつくり出すための広告配信ロジックを開発したいと強く思ったのがこの業界に行きついたきっかけです。

そこで、インターネット広告業界で且つ、自社でサービスを開発する環境がある会社を調べていくうちにGMOアドマーケティングを見つけました。


ー入社の決め手は何でしたか?

選考過程で、実際に現場で働く方々とお話しする機会をいただき、「ここで働いたら成長できるな」と感じたのを今でも覚えています。

面接を通じて、実際のインターネット広告業界の話をいろいろと教えていただき、さらに興味が湧きましたね。

最終的には「自分が学んできた経験を仕事で活かせるか」「一緒に働く人たちのもとで自分が成長できそうか」の2点を考え、入社を決めました。


新卒で入社して感じたこと

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ー入社後はどんな業務からはじめましたか?

4月は同じ新卒で入社したメンバーと一緒にGMOアドパートナーズの新卒研修やGMOテクノロジーブートキャンプ(※)というGMOインターネットグループ横断の研修を受けました。5月~6月はOJT研修があり、配属予定のチームに所属する先輩方にコードレビューをいただきながら、実際の本番環境でリリースするところまで対応しました。

その他にも、単純化したアプリケーションを利用して、広告の効果計測や広告の表示を速めるための工夫を自分で整理し、本配属までの研修期間中に簡単な開発をおこなうところまでを学びました。

(※)GMOテクノロジーブートキャンプとは、GMOインターネットグループに新卒で入社したエンジニア職やクリエイティブ職のメンバーに向けた研修プログラム。


ー実際に研修を受けてみてどうでしたか?

学生の頃に扱っていたデータと比べると広告配信のトラフィックは膨大なので最初は膨大なデータを処理することにとても戸惑いました。
研修も終盤になると、実際に開発チームの中であがっている課題の中から簡単なものを選び、解決するためのリリースをおこないました。

研修を受ける中で特に良かった点は、簡単な開発からスタートさせてもらえたことや、毎回コードレビューを先輩方にしっかり見てもらってアドバイスをいただけたことです。そのおかげで、自分で改善しながら業務を進めることができ、徐々に実務に慣れることができたと感じています。


ー入社までに準備していたことはありますか?

入社前にアドテクノロジーに関する書籍をおすすめしてもらったので読んで勉強していました。オークション形式の広告配信をはじめとした、広告を配信するためのさまざまな仕組みについて学びました。

また、いくらでユーザーに広告を配信するのが適切か、データの扱い方やクリック予測について早期に学びたいと思い、データ分析やSQLの正しい使い方も勉強していました。


3年目になって挑戦していること

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ー入社して1年目と3年目の今を比較してどうですか?

1年目は広告配信の価格決定ロジックの開発に携わりたいと思い、「ユーザーをいくらで入札して広告を表示させるのが最適か」を考えながら、必要な勉強や業務に取り組んでいました。

2年目では、念願だった広告配信の開発にメインで関わらせていただき、3年目からは学生向けのインターン講師として研修を担当するまでになりました。今ではインターンを通じて、学生のみなさんに向けて機械学習を使った広告配信のおもしろさを伝えたりしています。


ーインターンでは学生のみなさんとどのような業務を進めているんですか?

直近ではインターン生のみなさんに、約2週間で実際のデータを見てもらいながらクリック予測の課題に取り組んでいただきました。クリック予測が改善されると、売上の改善に直接つながっていくのでとてもおもしろい業務です。

また、インターン中は、実際に業務に取り組んでもらうと分からない部分がいろいろと出てくると思うので、朝と夕方に時間をとり、疑問点を解消する振り返りMTGも実施していました。


ー実務に近いインターンが経験できるのは良いですね!須田山さんはエンジニア向けのテックイベントにも登壇されていますよね?

はい。最近は「GMO Developers Day 2020」に登壇しました。このイベントでは、「FinTech」「ネットインフラ」「AI/データサイエンス」「メディア・コミュニケーション」「働き方」の5つをテーマに、GMOインターネットグループの技術を支えている各サービスの開発者が、全11セッションを展開しました。

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私は『機械学習を用いた広告配信での入札価格決定ロジック』をテーマに登壇したのですが、ReeMoの開発事例を参考に、入札の仕組みや予測精度を上げるうえで工夫した点などについてお話しました。


ーすごい!大きなイベントにも登壇されてるんですね!

はじめは機械学習について話してみたら?と周りの方に勧められて挑戦してみたのですが、発表後の質問セッションでは様々な反応をいただけてよかったです。
今後は積極的に学んだ知識や経験をアウトプットしながら自身の成長に繋げていきたいと考えています。


機械学習エンジニアとしての今後

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ー機械学習エンジニアに必要なスキルは何だと思いますか?

はじめはデータについてどのように分析していけば良いか分からない状況がほとんどだと思うので、まずは自分が状況を理解することからスタートしなければなりません。

「このサービスはなぜこのような設計になっているのか」、意図を理解した上で出てきたデータを整理し、素早く状況をキャッチアップすることが大切だと思います。

また、社内・社外でサービスを利用する方々からいただいた依頼を、売上や広告効果の改善が見込めるものから順に開発することも重要です。サービスの機能設計やサービスに関わるデータの意図をきちんと理解して、素早く状況をキャッチアップすることが大切だと感じています。

ー業務を進めるにあたり、須田山さんが心掛けていることはありますか?

1人でコードを眺めていても分からないことは、一緒に開発しているチームメンバーに聞いたり、Slackやbacklogなどコミュニケーションを通して早めに解決することを心掛けています。

分からないことは聞いたら教えてくれる優しい方々ばかりなので周囲に気兼ねなく聞ける環境はとても有難いです。


ー機械学習エンジニアの魅力ってどんなところだと思いますか?

機械学習を用いながら広告配信のロジックを改善していくにつれて、コンバージョン率やクリック率が上がり、そこに紐づく形でサービスの売上も目に見えて伸びていきます。

機械学習エンジニアとして業務に取り組む中で、入札ロジックの改善が売上や広告効果の定量化できる変化として現れた瞬間がとても嬉しいです。

最近ではReeMoのコンバージョン率を改善するために新しいモデルを開発したことで、ReeMo全体の売上を伸ばすことができ、頑張ってきてよかったと思いました(笑)。


ー須田山さんの今後のビジョンについて教えてください。

今後もデータ分析のスキルを伸ばして、いろんなサービスの要求にこたえられるようなエンジニアになりたいです。

データ分析以外にも自社サービスを成長させるにあたり、メディア・広告主・ユーザー、それぞれの要求をうまくすり合わせる力だったり、ニーズをくみ取るためのヒアリング力も伸ばしていきたいと考えています。



最後までお読みいただきありがとうございました。

今回はGMOアドマーケティングの開発本部のメンバーにインタビューしました。
現在、事業拡大にともない、メンバーを募集しておりますのでご応募お待ちしております。


Text & Directed by. Rika Murata


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